「今日もたいしたことができなかった」 「あんなに頑張ろうと思ったのに、結局ダメだった……」
一日の終わりに、布団の中でそんな反省会を始めてしまうことはありませんか? 特に新しいことに挑戦している時期は、つい「理想のゴール」と「今の自分」を比べて、足りない部分ばかりを数えてしまいがちです。
でも、挑戦を長く、そして優しく続けていくために一番大切なのは、「今日という日を頑張り抜いた自分」を認め、労う時間を持つことです。
なぜ「振り返り」が挑戦のガソリンになるのか
私たちの脳には、危険を避けるために「ネガティブな情報」を優先的に拾い上げる性質があります。意識して「良かったこと」を探さないと、脳内は「ダメだったこと」だけで埋め尽くされてしまいます。
脳科学の視点:脳の「ネガティブ・バイアス」
人間の脳には、生存本能として、良い出来事よりも悪い出来事に約3倍も強く反応してしまう「ネガティブ・バイアス」という仕組みが備わっています。
つまり、布団の中で反省会をしてしまうのは、脳が正常に働いている証拠なのです。だからこそ、意識的に「ポジティブな振り返り」を取り入れて、脳の偏りをリセットしてあげることが大切です。
一日の終わりにポジティブな振り返りを行うことは、以下の2つの大きなメリットがあります。
・自己肯定感の「貯金」ができる: 小さな「できた」を認識することで、明日への勇気が蓄えられます。
・自分の取扱説明書ができていく: 「こうすれば楽だった」「これは負担だった」と知ることで、自分に合った挑戦のペースがわかってきます。

実践:その日のエネルギーで選ぶ「振り返りメニュー」
今のあなたの心の体力に合わせて、好きなものを選んでみてください。
① 【しっかり派】自分を育てる「3行ノート」
ノートやスマホのメモに、以下の3つを短く書き出します。
- 「今日のアクション」:結果ではなく、やったこと(例:1回深呼吸した、本を1ページ開いた)。
- 「自分へのひとこと」:自分を労う言葉(例:あの場面でよく踏ん張ったね)。
- 「明日の0.1歩」:明日、これなら確実にできること(例:朝、窓を開ける)。
② 【お疲れ派】「自分への寄り添い」リスト
何も手につかなかった、しんどかった……そんな日は、「できたこと」ではなく「守れたこと」を数えます。
- 「しんどい中、一日を終えられた。それだけで100点!」
- 「温かい飲み物を飲んで、自分をケアできた」
- 「無理をせず、早めに横になれた」 生き抜いたこと、自分を休ませたことを最大級の成功体験として認めます。
③ 【書くのがしんどい派】「五感」のリセット
書く気力もないときは、目をつぶって今日一日の中で「ほんの少しだけ心地よかった瞬間」を一つだけ思い出します。
- 「お昼ごはんが美味しかった」
- 「お風呂が温かかった」
- 「布団が柔らかくて気持ちいい」 その感覚に10秒だけ浸り、「今日もお疲れ様」と心の中で自分を抱きしめてあげてください。
「今日、あなたが自分自身に『よく頑張ったね』と言ってあげたい瞬間はどこですか?」
誰にも見えていない、あなただけの小さな踏ん張りに、あなた自身が一番に気づいてあげてください。

【よくある質問】振り返りが「反省」になってしまう時
Q:振り返りをしようとすると、どうしても「できなかったこと」ばかり思い出して落ち込んでしまいます。
A:自分に厳しいあなただからこそ、至らない点に目が向いてしまうのは、それだけ「もっと良くなりたい」という純粋な願いがあるからです。まずは、その一生懸命な気持ちを否定しないでくださいね。
もしダメ出しが始まったら、「……と思ったけれど、それでも今日をやり過ごした私はよく頑張った」と、語尾を「労い」に変えてみてください。完璧にできなくていいのです。ダメなところがある今のあなたのまま、それでも一歩を踏み出そうとしている。その事実自体が、何よりも尊いことなのですから。
Q:毎日続けられないと、また「継続できなかった」と自分を責めてしまいそうです。
A:振り返り自体がストレスになっては本末転倒です。この振り返りは「義務」ではなく、あなたを癒すための「お守り」です。1週間に1回でも、あるいは1ヶ月に1回でも、思い出したときに自分を労ってあげれば、それは立派な成功です。「毎日やらなきゃ」という重い鎧を脱いで、もっと自分に甘く、優しい時間をプレゼントしてあげてください。

まとめ
挑戦の終わりは、大きな目標を達成したときではありません。 毎日、眠りにつく前に「今日もお疲れ様」と自分を抱きしめることができれば、その挑戦はすでに成功していると言えます。
一歩進んだ日も、立ち止まった日も、あなたは一所懸命に生きています。 その尊い一日を、優しい言葉で締めくくってあげましょう。

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新しい一歩を踏み出すための知恵は、他にもたくさんあります。今のあなたに一番しっくりくるヒントを探してみてください。
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焦らず、あなたのペースで。一歩進もうとしている自分を、まずはたっぷり労ってあげてくださいね。
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